パワハラ・怒り・反芻思考

前職におけるパワハラ

筆者は前職で上司からパワハラ紛いのことをされてメンタルを壊した。パワハラ「紛い」と書いたのは、完全なパワハラとは言い切れないからだ。

パワハラの定義

厚生労働省パワハラを以下のように定義している。

職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。

厚生労働省. "ハラスメントの定義". 明るい職場応援団. https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/definition/about (2024-04-14参照)

上司の言動

筆者が上司からされた言動は①と③を満たしているが、②を満たしているかは微妙なところだった。
上司も賢いので、パワハラにならないギリギリのラインを攻めていたのだと思う。つくづく嫌な上司だった。

休職そして退職へ

上司の言動はパワハラとは言い切れないものだったが、筆者のメンタルは確実に悪化した。 上司の言動そのものがひどいストレスだったし、モチベーションの低下や自己嫌悪が起こった。
そのうち仕事に行くことができなくなり休職した。そして最終的に復職できないまま退職となった。

怒り

怒りは遅れてやってきた

上司からパワハラ(面倒なので以下では「パワハラ」と言い切る)をされた直後は、意外にも怒りは感じなかった。筆者の場合、なにか酷いことをされても一旦それを受け止めてしまうようだ。
たとえばひどいことを言われた時に、「それは違うだろ」とならずに「たしかにそうかもな」と受け止めてしまう。でも心の中では強いストレスを感じている。
そしてしばらく時間をおいて冷静になると、「なんてひどいことを言われたんだ」と怒りが湧いてくる。

反芻思考

筆者はいまだに上司のさまざまな発言が思い出されて、その度に怒りやストレスを感じる。
過去のネガティブな出来事を繰り返し思い出して悩むことを、「反芻思考」と言うらしい。

反芻思考の影響

反芻思考、すなわちネガティブな出来事を繰り返し思い出すことで、ストレスが増大したり不安や抑うつ状態が悪化することがあるらしい。
たしかに筆者も上司のパワハラを思い出すたびに強いストレスを感じる。

健康に戻るまで22ヶ月かかる

ある研究によると、同僚のせいで悪化したストレスは、たとえ会社を辞めたとしても健康的なレベルに戻るまで22ヶ月かかるらしい。
この研究の詳しい内容はわからないが、もしかするとこれにも反芻思考が関係しているのかもしれない。筆者のように退職してからも上司のパワハラが頭から離れないと、ストレスもひどいままだ。

なくなれパワハラ

パワハラはこれほどまでに罪深い。そして残念なことに、日本社会にはまだまだパワハラが蔓延していると思う。実際、筆者の友人にはパワハラのせいで休職している人が複数人いる。みんな苦しんでる。
なくなれパワハラ